大腸CT検査

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大腸CT検査(CTコロノグラフィー:CTC)は内視鏡を挿入せずに背臥位、腹臥位にてCT撮影を行い、大腸CT解析が可能な専用ワークステーションを使用することで、内視鏡検査を行った様な大腸の画像を作成し観察・診断する検査です。
CT装置が飛躍的に向上した事と、ワークステーションの性能が向上した事で実施できる様になった検査と言えます。

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実際の検査は、肛門から6ミリ程度のカテーテルを3~5センチ挿入し、大腸CT専用の炭酸ガス注入装置を使用する事で、安全にゆっくりと炭酸ガスを注入し、大腸を拡張させて撮影するだけです。
炭酸ガスは腸管から速やかに吸収(空気の130倍の吸収スピード)されますので、検査後の腹痛や膨満感はほとんどありません。検査時間は10~15分位で済みます。
大腸内視鏡検査の実施が困難な方、検査に抵抗がある方には最適な検査で、大腸内視鏡検査の前後検査としても多く利用されています。
前処置としては、大腸CT専用に開発された検査食を、検査前日昼から当日朝まで4食食べて頂き、寝る前に下剤(マグコロール50g)を飲んで頂きますが、大量の下剤を服用する必要はありません。

大腸内視鏡検査との比較

大腸内視鏡検査では、ひだの裏など死角がある場合がありますが、大腸CT検査に死角はありません。ただし、平坦な腫瘍や非常に小さな病変の発見は難しく、その点は大腸内視鏡検査に劣ります。
大腸CT検査では、基本的に6mm以上の隆起性病変をターゲットにしています。
また、大腸CT検査ではポリペクトミーや組織をとることは行なえません。
他の大腸検査と同様に、前処置がうまくできていない場合には正確な検査が困難になります。

 大腸CT検査(CTC)大腸内視鏡検査
長所・検査が短時間で終了し、苦痛がほとんどない
・大腸狭窄があるなど内視鏡挿入が困難な場合も検査が行なえる
・臨床上問題とされる6mm以上のポリープの診断能が確立されている
・大腸穿孔や出血などが起こることがほとんどない
・他の臓器の情報が得られる
・直接観察できるので、平坦な腫瘍・6mm以下のポリープの発見も可能であるなど病変の検出能が高い
・ポリープをその場で切除できるなど、病変があった時に組織を採取できる
・腸内の色の変化を見ることができる
短所・平坦な腫瘍や小さなポリープなどの病変が検出しにくい
・病変の色や固さの情報は得られない
・組織検査ができない
・検査時の治療ができない
・検査時に被曝を伴う
・前処置がうまくできていない場合には、正確な検査が困難
・検査時に苦痛を伴うことが多い
・ひだの裏側などカメラの死角がある
・狭窄部位があれば検査ができない
・前処置がうまく出来ていない場合には、正確な検査が困難

ご予約時のお願い

保険適用については、『他の検査で大腸悪性腫瘍が疑われる患者に対して、大腸CT撮影を行った場合に算定する』となっており、他の検査(便潜血陽性、腫瘍マーカー上昇など)での結果が必要です。腹痛等の症状のみでは保険診療として検査がお受けできませんのでご注意ください。
依頼書には、「大腸CT」・「CTコロノグラフィー」等の記載とともに他の検査結果の記載もよろしくお願いいたします。また、これらの確認の為、依頼書の事前FAXをお願いしております。

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